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2012年6月11日 (月)

インサイダー取引における引受主幹事証券の責任

証券取引等監視委員会は,国際石油開発帝石㈱,㈱みずほフィナンシャルグループ,東京電力㈱の各増資に係る機関決定の事実を知った者が,それぞれ,事実公表前に株式を売却したと認定し,本年3月,5月,6月と立て続けに,課徴金処分の勧告を金融庁になしています。

 

 とくに,東京電力案件については,米国のFirst New York Securities L.L.C.に課徴金を課すことを求めているもので,「海外勢に初の課徴金」との新聞見出しが先週末の朝刊の見出しに踊りました。

 

 この3案件について,証券取引等監視委員会(SESC)のHPでは,主幹事証券会社がどこなのか公表されていませんが,新聞報道によると,いずれも野村証券とのこと。そして,現在は,SESCによる特別検査が進められているとのことです。

 

 SESCは,普段から,証券会社に対する検査を行っていますが,特別検査というのは,何か問題が発見された(あるいは疑わしい)ときに,その問題に特化して集中的に証券会社を検査するものです。

 

 私は,このニュースを聞いて,「えーっ,あの野村が?」と思ってしまいました。「増資がいつ,どの程度の規模でなされるのか。」という情報は,株価の変動に直結する第一級の情報であって,引受主幹事証券としては,公表前には絶対漏らしてはならない情報です。もちろんそんなことがあれば発行会社の信頼をもいっぺんに失ってしまいます。

 

 私は,SESCの職員だったことがあって,実際,証券会社の検査にも携わりましたが,当時の野村の印象としては,そつなく固いというもの。法人関係情報の管理も徹底していたとの印象があります。それが,業界第一位の「ガリバー」としての矜持なのだろうと,当時は評価し,理解しておりましたが。

 

 最近は,外資系証券会社との間でも激しい競争を繰り広げていると一部で報道されている野村証券。もし,顧客獲得のために,情報管理がおろそかになってしまっているのだとしたら,非常に残念なことです。

 

 特別検査の結果がどうなるか,注目したいと思います。

 

 ところで,本日,野村HDHPをみたら,定時株主総会において,商号を「野菜ホールディングス」に変更を求める株主提案がなされていますね。一体どうしちゃったの,野村…。

hy

 

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