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2012年6月15日 (金)

総務省法令データ提供システム

法律の条文といえば,真っ先に頭に浮かぶのは分厚い六法全書ではないかと思いますが,最近では,紙媒体は利用せず,もっぱら,電子媒体で条文を引いたり読んだりしている人も多いと思います。紙の六法を買わない弁護士も多いとか聞きます。

 

 その中で,皆さんがよく利用されているのが,e-Gov(イーガブ)かと思います。これは,総務省が運営する総合的な行政ポータルサイトで,その中に,法令データ提供システムというのがあります。

 

 「法令データ提供システムの利用にあたっての注意事項」には,「本システムで提供する法令データは,総務省行政管理局が官報を基に,施行期日を迎えた一部改正法令等を被改正法令へ溶け込ます等により整備を行い…」と記載されています。

 

 さすがにお役所らしいわかりにくい表現ですが,要は,法令が改正されたら,アップデートして,最新の法令が見られますよということ。

 

 「溶け込ます」というのも,わかりにくい表現かもしれませんが,これは,一部改正法の基本形式が,いわゆる溶け込み方式をとっていることに関係します。

 

 ある既存の法律の一部を改正する場合,改正後の出来上がりの条文が改正法に書かれているわけではなく,あくまで既存の法律のどこを改正するかしか書いていないのです。例えば,

 

政治資金規正法の一部を改正する法律

 政治資金規正法の一部を次のように改正する。

 第十七条第一項中「年月日」の下に「を,第六条第一項各号の区分に応じ当該各号に掲げる都道府県の選挙管理委員会又は総務大臣に文書で届け出る」を加え,同条第三項中「報告書を提出した」を「届出をした」に改める。

 

 などと改正法には書いてあるわけです。そこで,「改める」「加える」「削る」とされている部分を,既存の法律に溶け込ましていく作業をすると,改正後の法律の条文が出来上がるというわけです。

 

 私のようなアナログ人間は,未だに,紙の六法をペラペラめくっていますが,法令データ提供システムもたまに使います。

 

 一番便利なのは,やはり検索ですよね。Ctrl + Fキーで検索したい語を入力すれば,それが条文のどこにあるかすぐ分かる。これはやっぱり便利です。

 

 ただ,パソコンの画面で細かい条文をじっと見ているととても疲れますし,横書きの条文というのもなんだか読みづらい。あと,改正前の条文はわからない。経過措置の関係で,旧法を見たいということは頻繁にありますから。厳密に調べるときは当然官報を見ますが,とりあえずあたりをつけるときには,古い紙ベースの六法を見れば旧法がわかる。有限会社法とか,会社法ができる前に商法とか,金融商品取引法に改正される前の証券取引法とか,過去の年度の紙の六法を保存しておくことは結構役に立ちます。

 

 ところで,法令データ提供システム,「データ内容の正確性については,万全を期しております」と「注意事項」にも書かれていますが,実際にはどうなんでしょうね。

 

 というわけで,ちょっと調べてみたところ,すぐ見つけました。誤記を。法令データ提供システムには,

 

 自衛隊法第十条第一項

 「陸上自衛隊の部隊は,方面隊,中央即応集団,中央即応集団その他の防衛大臣直轄部隊とする。」

 

 と書いてありますが,これは,

 「陸上自衛隊の部隊は,方面隊,中央即応集団その他の防衛大臣直轄部隊とする。」

 

 が正しいようです。単純な誤記ですが,私が防衛省の職員だったら,総務省行政管理局に文句をつけるでしょうねー。

hy

 

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