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2012年7月26日 (木)

印紙税

 少し休暇を頂いていたんですが,その間に何と魔女の一撃にやられてしまいまして,ブログを更新する気力も体力もありませんでした。10年ほど前にも一度経験がありますが,つらいですねー。

 

 さて,少し前になりますが,昨週末に,三井住友銀行が東京国税局から印紙税約15000万円の納付漏れを指摘されたとの新聞記事が出ていました。

 

 記事によれば,顧客に渡す受取書約70万枚分の印紙税を納めていなかったとのこと。15000万÷70万≒200ですので,一枚当たり200円の収入印紙を貼っていなかったのだと想像できます。

 

 印紙税法は,売上代金に係る金銭の受取書については,受取金額が3万円以上のものについては,原則として印紙税が課せられる(受取金額が100万円以下なら200円)と規定しますが,受託者が委託者に代わって売上代金を受け取る場合で,銀行が作成する預貯金口座への振込金の受取書や信託勘定への振込金又は為替取引における送金資金の受取書については,適用除外としているようです。

 

 おそらく,このあたりの解釈で当局と銀行の間で齟齬が生じたのでしょう。

 

 ところで,この印紙税,印紙税法2条によれば,

 

 「別表一の課税物件の欄に掲げる文書には,この法律により,印紙税を課する。」

 

とされており,文書1通あたりいくらという形で印紙税が課せられます。

 

従って,例えば,不動産に関する売買契約書には印紙税が課せられますが,印紙税を節約するため,売買契約当事者間では,売買契約は1通しか作らず,買主が原本を保有し,売主がそのコピーを保有するということも,不動産売買の実務では行われているようです。

 

また,文書,つまり紙がなければ印紙税は課せられませんので,契約書のたぐいを完全に電子化してしまえば,印紙税はかからないのだろうと思います。例えば,消費貸借契約書にも印紙税がかかりますが,グループ企業内の一法人(貸金業者)から他法人への貸付けを,メール等で電子化して行い,印紙税を節約している例があるという話をかつて聞いたことがあります。

 

さらに,会社設立の際の定款の原本にも印紙税(14万円)がかかりますが,合同会社の設立などでは,電子定款制度を利用することで,印紙税を節約するということが行われているようです。ただし,電子定款・電子署名を利用する場合,そのために必要なソフトの体験版を無料でダウンロードしたいが,なぜかダウンロードできず困っているという話も聞いたことがあります。利用者のパソコン側の原因なのでしょうか,そのあたりはよくわかりませんが。

 

いずれにしても,この印紙税,我々の経済的取引において書面の利用は(少なくとも現在までは)必要不可欠ですから,書面の作成のたびごとに税金を課すというのは,古人のものすごいアイデアですねー。脱帽します。

 

hy

 

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